しくみ
熱がたどる、4つの場面
上から順に、皮膚から体の中へ。
場面 1|皮膚
熱が、信号に変わる
皮膚の下には、温度を感じる小さなセンサーが並んでいます。熱が届くと反応して、神経に電気の信号が走ります。
たとえるなら玄関のセンサーライト。近づくと、家じゅうに合図が走ります。
さわって確かめる
温度を動かすと、反応しはじめるものが点灯します。
36℃
- あたたかさのセンサー(TRPV4)27℃〜
- ぬくもりのセンサー(TRPV3)32℃〜
- おだやかな熱の線維(C線維)約40℃〜
- 「熱い」のセンサー(TRPV1)43℃〜
- 強い熱の線維(Aδ線維)約47℃〜
- 強い熱のセンサー(TRPV2)52℃〜
研究で報告された目安です。人や測り方で変わります。
もう少し詳しく
熱のほかに、輻射(遠赤外線のような熱)と煙も皮膚に届きます。煙の働きは、まだ仮説の段階です。
場面 2|すぐ近く
近所で完結する反応
- 熱を感じて、信号が神経を走る
- 信号は、枝の分かれ目で2つに分かれる
- 片方は脊髄と脳へ。もう片方は折り返して、近くの血管へ「ゆるめて」の合図
- 血管が広がって、血のめぐりが増える(軸索反射)
たとえるならセンサーとスプリンクラーが一体になった火災報知器。煙を感じたら、管理室に連絡する前に、その場で水をまく。
場面 3|脊髄から脳へ
乗り換え駅を経て、脳へ
信号は、脳へ上る道と、手前で折り返す道に分かれます。
皮膚からの信号は、脊髄の入口で仕分けされ、複数の路線で脳へ向かいます。脳では、「どこを、どのくらい強く」と「いやな感じ」を、別の場所が担当します。
たとえるなら路線がいくつもある、大きな乗り換え駅。
場面 4|脳からからだへ
脳から、返事が出ていく
脳は、受け取るだけではありません。脊髄に「通りやすさを変える司令」を送り、自律神経にも返事を出します。刺激する場所と強さで、返事の向きが変わります(動物の研究)。
たとえるなら司令室の指示。どの部署に、どのくらいの強さで送るかで、中身が変わる。
だから「お灸は体を整える」と、ひとことでは言えません。